今回は私たち夫婦が、20代のうちに教員から転職した理由と転職活動についてご紹介していきます。キャリアアップのために転職を考えている方や、体調面で転職を考えている方の参考にしていただけると幸いです。
この記事でわかること ✔️教員を辞めた理由 ✔️転職活動について ✔️20代での転職がおすすめな理由
教員を辞めた理由は?

まず教員を辞めた理由はざっくりと下の通りです。
・第二新卒のうちにキャリアアップしたかった
・ほかの業界にもチャレンジしてみたかった
・体や心を壊しそうになった
・ほかにやってみたい仕事があった
ここ最近、教員を続けている友人たちから相談をされることが増えました。上ではさっぱりとまとめていますが、学校の環境や保護者対応・人間関係、労働時間など複雑な要因があるのが現状です。
教員は辞めてもいい。ただし準備はしておこう

結果論としてですが、教員を辞めても生活はできます。新しい世界が見えたり、自分に優しくできたりと教員を辞めたからこそ得られることもありました。
ただ、教員からの転職は難しい?と巷でも囁かれていて、民間企業への転職に不安がある方もいらっしゃいますよね。
ここからは転職活動期間にしたことや転職活動についてご紹介していきます!
私は辞めてから転職活動を始めましたが、なるべく在職中に転職活動を進めるのをおすすめします。
退職してからの場合は生活費数ヶ月分を貯金しておくなど、お金のことを考えずに転職活動できる環境を作っておくと良いです。
転職活動

ここからはいくつかの転職活動をご紹介していきます。
事前準備:覚悟決め
転職活動はやるべきことが多いですが覚悟を決めることが一番大切です。何のために転職するのか、その目的は転職をするまでの理由なのかを考えましょう。
また、教員の場合は授業がどんなクオリティであれしっかりと給料をもらえますが、民間ではそうはいきません。
インセンティブなど実力によって評価される場合もあるので、教員のときよりお金の流れを感じやすくなるという点を覚えておいてほしいです。
求人サイトで検索
求人サイトで希望の職種や業種を検索してみましょう。手軽に検索できるindeedや求人ボックスはもちろん、自分の市場価値がわかるミイダスもおすすめです。
ミイダスでは経験・スキルなどを入力すれば自分の適正年収を把握でき、面接が確約したオファーをもらえる場合もあります。無料で活用できるのでぜひチェックしてみてください。

求人サイトでの検索は「転職活動に割く時間がない」「転職するかまだ悩み中」といった方も取り組みやすいです。
転職エージェントを利用する
自分の軸や強みがうまく整理できない場合には、転職エージェントを利用してみるのも手です。転職エージェントでは担当者がつき、自己分析や求人紹介・面接のスケジュール調整やバックアップを行なってくれます。
無料で受けられるサービスでありながら、客観的な視点でアドバイスをもらえるのが魅力。「20代向け」「総合型」など、エージェントの特徴を活かして複数掛け持ちするのもおすすめです。
教員は生徒の将来に関わる非常に重要な職業である一方で、企業に所属をする社会人としての成果はほとんどないため、自力での転職は非常に困難だと言われています。
エージェントに登録をして初めての面談で「教員からの転職は長期戦を覚悟してください」と言われたことが記憶に残っています。
そんななかでおすすめしたいのが「UZUZ」。20代の転職に強く、カウンセリングも一人ひとりに丁寧に実施してくれるため、右も左も分からない教員にとっては非常に心強い存在です。
「とりあえず転職の話を聞いてみたい」や「教員のキャリアに悩んでいる」といった気軽な面談もできます!

掛け持ちする場合は担当者に伝え、スケジュール管理や進行状況は都度伝えるようにしましょう。
転職サイト主催のイベントに参加する
転職の軸や方向性がなかなか決められない方には、転職サイト主催のイベントに参加するのもおすすめです。
イベントに参加するメリットは以下などがあります。
・いろいろな業界・職種を知れる ・視野が広がる ・つながりができる ・その場で面接の約束ができる場合も ・モチベーションが上がる
就活を経験していない場合は、ざっくりと業界の雰囲気も知れるので参加するのがおすすめです。
私はdodaのイベントに参加しました。活気があって動き出すきっかけになりましたよ。
キャリアアップ重視!夫のパターンをご紹介

ここからは、キャリアアップを目指したい方向けに、夫のパターンをご紹介します!
教員(通信制高校)のときは… ・授業負担が大きくなく基本的には定時退社 ・毎年同じ行事やイベントを繰り返すため刺激が少ない ・学校内で完結し学校外の方々と関わる機会がほとんどないため、世間から置いて行かれている感 ・社内に尊敬できる方がおらず、○年後には自分もそうなると考えると不安を感じる
高校教員からの転職、何から行動した?
ここからは高校教員から転職する際にしたことを3つご紹介します。
人材業界に勤める友人に相談した
転職を考え始めたタイミングで軽い気持ちで友人に相談したところ、アドバイザーを紹介してもらい面談を実施することになりました。
その面談では、
・将来的にどんなキャリアを歩みたいか
・興味のある分野はなんなのか
・そのために転職は何を得るために行うのか
などを話しました。
また、このときに今の職でゆくゆく望むスキルが手に入るのであれば、リスクを犯して転職する必要もないとのお話しをしていただきました。
一体自分はなんのために転職をするのかを考えるいいきっかけとなりました。
転職サイト・エージェントの利用
次のステップとして情報を集めること・自分を知ることに注力しました。まずは転職サイトに登録し、興味のある業界・職種について情報を集めました。
あらかた方向性が定まったうえで転職エージェントに登録しました。
私は3・4社に登録しましたが、中には音信不通で連絡がつかずに面談を実施できないエージェントもあったので複数登録することをおすすめします。
エージェントもビジネスなので、市場価値が高い(転職が決まりやすい)方を優先的に面談をしています。特に1月〜3月は4月入社の方々で殺到するので、余裕を持った行動がおすすめです。
元教員は数値を残した実績や対外的な活動が少ないため、エージェント的には優先順位が低いとのことでした。
選考の準備(過去の業務の棚卸し)
エージェントの方と話しつつ方向性が定まったら、いよいよ各企業の選考の準備が始まります。中途の転職には「履歴書」のほかに「職務経歴書」が必要になってきます。
職務経歴書とは
業務経験とスキルを確認するための書類です。応募者がこれまでにどのような仕事に携わり、どのような経験や技能を持ち、それをどう活かすことができるかを採用担当者に伝えます。A4サイズの用紙1~2枚にまとめるのが一般的です。
職務経歴書の書き方・職種別の書き方見本とフォーマットダウンロード https://www.r-agent.com/guide/article564/
私は下記HPを参考に作成しました。中にはテンプレートをアップしているところもあるので参考にしてみてください。
職務経歴書の作成を通して過去の業務の棚卸しをすることができて良い機会になりました。
実績や成果部分は必ず数値化して、見た方が理解できるようにしましょう!
※応募資格には〇〇業務3年以上、〇〇資格保有者など条件付きの求人もあるので自分のスキルも確認しておきましょう。
転職活動期間
転職活動期間はトータルで4ヶ月くらいでした。はじめの1・2ヶ月は情報収集と自己分析に使い、後半の2ヶ月で本格的に選考に進んでいました。
現職の仕事が終わってからの選考だったので夜が遅いことも多かったですが、エージェントの方を通して先方に時間を調整していただきました。
コロナ禍ということもあり、最終選考以外はオンラインで実施しました。
転職活動で困ったこと
転職活動で困ったことは、数値化できる実績が少ないことでした。
教員の業務を考えると
・授業(授業準備)
・生徒対応
・行事運営
・保護者対応
・部活・サークル顧問
・進路指導
など学内で完結するものが多く、数値化できる事項が非常に少ないです。
情報収集した際には、生徒の授業満足度〇〇%上昇、進路決定率〇〇%上昇などを挙げている方が多い印象でした。ただ、上記のエピソードだと自分の実績だけでなく対生徒などの外的要員も大きいことを危惧しました。
そのため、リーダーとして担当した行事の集客率と進級時のコースアップ率を記載しました。1年毎に契約更新であり、その際にコースアップを提案していかに促せるかが収益アップに繋がるという通信制高校ビジネスモデルに救われました。
ご自身の業務や成果で数値化できるものがないか、ぜひチェックしてみてくださいね。
転職先で得たもの
私は人材紹介の企業に転職し、そこで得た大きなものは「思考力」です。
現職はスピード感が桁違いでした。教員時代は4月に入学式を行なって3月に修了式をするというルーティーンがあり、1つ1つの行事をブラッシュアップしていく程度で大きな変化はなし。仮に新規取り組みをするとなると、最短でも3ヶ月かかるスピード感でした。
今は毎日が変化の日々です。現在の仕組みをよりよくするために変化させるところはどこか、逆に削る仕事は何かなど、日々考えさせられます。
目標と現状とのギャップを埋める思考力が身につきました。
通信高校教師を辞めて後悔はした?
一切後悔していません。教員時代は生徒の成長を間近で見ることができて、充実した日々ではありましたが、自分でもっとチャレンジしたいと思って転職を決意したためです。
今でも前職の生徒の様子を先生から聞いたり、ホームページなどで確認したりしているので、間接的に見守ることができています!教員の経験があったからこそ語れることも多くあるので、良い経験になっています。
自分を大切にしたい。妻のパターンをご紹介

ここからは自分を大切にしたい方向けに、妻のパターンをご紹介します!
教員(公立小学校)のときは… ・朝早く来て夜遅く帰るのが毎日 ・休日は授業研究で休めない ・給食は数分でかき込む ・耳鳴りや不眠・胃痛などいつも体調不良 ・学校へ行く前に涙がでる などなど、、
私以外にもこういった現状の方がいるのではないでしょうか。子どもたちに申し訳ないという思いでいっぱいでしたが、自分を最優先に考え退職に踏み切りました。
小学校教員からの転職、何から行動した?
ここからは小学校教員から転職する際にしたことを3つご紹介します。
まずは1ヶ月、しっかり休んだ
身体や心を壊しかけていたので、1ヶ月間は求人サイトを眺めるだけで精一杯でした。その間友人や家族がお出かけに誘ってくれたこともあり、少しずつ回復していくのを実感。
ちゃんと夜に寝たりゆっくりご飯を食べたりといった、日常生活を噛み締めることに重きをおいていました。
この期間で「生活が1番大事」ということに気づけました。思い切って休むと、自分が何を重要視しているのか見えてくるかもしれません。
転職エージェントの利用
ネットで検索したところ自力での転職は厳しいと見かけたので、いくつか転職エージェントを利用しました。1番ネックだった点が「短期離職」だったので、長期で働く意思があるか必ず問われました。
また自己分析や何を優先して仕事を選ぶかなど、企業に精通したアドバイザーに相談することで見えてくるものもありました。
最終的には自分でやりたい仕事のアルバイトに応募し採用されましたが、迷いがあったときに気軽に相談できる相手がいるのは心強かったです。
企業を知ること
就職活動をしていなかったので、どんな企業があるのか無知でした。そこで転職サイト主催のイベントに参加もしました。
なかにはその場で面接しないかと声をかけてもらえた会社もありました。具体的には事務や営業など、教員のバイタリティやマルチタスクを活かせる企業からのお誘いが多かったです。
新卒時には教員採用試験1本だけだった方も多いと思うので、この機会を利用してみてくださいね!
転職活動期間
転職活動期間は最初の1ヶ月休んだのを含めて3ヶ月でした。3ヶ月目の月末に採用が決まり、翌月頭からアルバイトとして仕事を始めました。
最初に応募した第1志望の会社で、最終面接後2ヶ月結果を待ったのもこの期間の長さに影響しているのかなと思います。
転職活動で困ったこと
私が転職活動で困ったことは大きく以下の2つです。
・就職活動をしていないので、マナーなどがわからなかった
・職種によって門が狭すぎる
マナーなどに関しては、経験者にアドバイスをもらったりエージェントの方に適宜相談しながら身につけました。一人で行うよりも第三者からアドバイスをもらうのがおすすめです。
また、私が希望していた教材編集の仕事は正社員の採用枠が少なかったので、「仕事内容」を主軸として雇用形態は気にせずに応募しました。
お給料自体は下がってしまいましたが、自分がやってみたかった仕事に関われることがなにより嬉しかったです。迷った方は雇用形態を気にせず探すのも手です。
転職先で得たもの
転職先では「自分が作業したものが出版物として残る」「校正スキルが身に付く」など自分が社会の一部であると実感でき、仕事にやりがいを感じられました。
また、最初は大変でしたが民間企業での仕事を経験したことによって、仕事に対する視野が広がった気がしています。
現在までの流れをざっくり以下にまとめてみました。

私の場合はきっかけが教育つながりの教材編集からでしたが、その後校正や活字にまつわる仕事に関わりたい気持ちが強まり、現在は記事を作成・編集するWebライターとして活動しています。
今までの経験も活かせる「教育」からスライドして、できることを増やしていった形です。
小学校教員を早期退職して後悔はした?
小学校教員を早期退職したことは今まで生きてきた中で1番の挫折でした。そのため全く後悔がないと言ったら嘘になります。
ただ、教員を辞めてから自分に優しくなれたのは事実です。体調不良がきっかけの退職ではありますが、自分が本当にやりたいことを考える機会ができてよかったと感じています。
20代、教員から転職してよかった?メリット・デメリットは?

結論として、私たち夫婦は20代のうちに教員から転職をしてよかったです!ここからはメリット・デメリットをご紹介していきます。
メリット:体力があるうちに転職活動できる
在職中の場合は特に仕事が終わった後や休日に面接があったり、エージェントとの面談が入ったりすることも多く体力が必要でした。
体力があるうちに転職活動ができたのは大きなメリットと感じています。
メリット:目標にできる先輩が多い
年下や年上など年齢関係なく目標にしたい先輩を見つけやすいのもメリットとしてあげられます。20代のうちは周りに先輩が多く、○年後の自分の理想像が見つかりやすいです。
メリット:キャリア形成しやすい
どの年代でもいろいろな職への挑戦は可能ですが、特に20代のうちは未経験の募集求人も多く、さまざまな業界・職種へキャリアチェンジが可能です!
社会人経験を積んだからこそ、見えてくる自分の強み・弱み・やりたいこともあるのではないでしょうか。若さは武器です。目指したいキャリアが現職で描けないと思うのではあれば、思い切って行動してみるのもいいと思います。
デメリット:年収が下がる場合が多い
教員時代に比べ、年収や手取りが減ってしまう場合もあります。ただ、スキルを身につけて今後転職する、残業を含めて時給換算するなど給与を上げる術はあるといったことを知っておくと良いです。
年収に関しては、エージェントの方が交渉してくださって前職と同等以上になりました。
※体調が悪い場合には無理をしない

真面目で自分に厳しい先生も多いので、これだけはしつこいようですが言わせてください。
休職中の方や、体調が回復していない方で焦って転職活動をされる方もいらっしゃると思います。しかし、焦りは禁物です。
「求人サイトで検索した」それだけでも十分な進歩です。自分の体調と相談しながら、転職活動を進めてくださいね。
まとめ
今回は私たちが20代のうちに教員から転職した理由と転職活動についてご紹介しました。20代はキャリアチェンジや学び直しが可能です。今回の記事が20代教師の方々のお役にたてると嬉しいです。
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